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第9回 新規事業研究会 夏季セミナー
グランドテーマ
<21世紀の超技術>

■ 開催日 :平成13年8月30日(木)〜 8月31日(金)
■ 開催場所:東京農工大学(小金井キャンパス)BASE本館1階 講義室
■ 主 催 :新規事業研究会
■ 協 賛 :(社) 繊維学会、(社) 化学工学会、科学技術懇話会、科学技術フォーラム
       (社) TAMA産業活性化協会

第1日【8月30日(木)】 テーマ:これからのビジネスチャンス
09:00〜受付開始
09:50〜10:00開会の辞: 実行委員長 宮田 清蔵(東京農工大学 学長)
10:00〜11:20講演1:「水素エネルギーの現状と展望」
     (財)エネルギー総合工学研究所 WE-NETセンター 主管研究員 緒方 寛 氏
11:30〜12:50講演2:「21世紀はロボットの時代である!」
    ーソニーAIBOの誕生とビジネス化への挑戦ー
    ソニー株式会社エンターテインメントロボットカンパニー社長 天貝 佐登史 氏
12:50〜13:35昼食
13:35〜14:55講演3:「ダイアモンド ナノテクノロジー」
     早稲田大学 理工学部 電子・情報通信学科 教授  川原田 洋 氏
15:10〜16:30講演4:「バーチャルスペース事業化への道」
     株式会社リアルビジョン 代表取締役社長 杉山 尚志 氏
16:40〜18:00講演5:「バーチャルヒューマンを使った効果的身体運動の提供システム」
     ヒューマンコード・ジャパン株式会社 代表取締役社長 伊丹 由和 氏
18:10 〜懇親会:ご挨拶:新規事業研究会会長 河合 徹
第2日【8月31日(金)】 テーマ:新たな視点から見た超臨界流体
09:00〜受付開始
09:50〜10:00開会の辞: 実行委員長 宮田 清蔵(東京農工大学 学長)
10:00〜11:00講演6:「超臨界流体とは?」
      静岡大学 工学部 物質工学科 教授 佐古 猛 氏
11:10〜11:50講演7:「超臨界流体中での結晶化現象と分離操作への応用」
     東京農工大学 工学部 化学システム工学科 教授 松岡 正邦 氏
11:55〜12:35講演8:「超臨界流体を利用した高分子合成」
     東京農工大学大学院 生物システム応用科学研究科 助教授 荻野 賢司 氏
12:35〜13:15昼食
13:15〜13:55講演9:「超臨界二酸化炭素を用いた繊維の染色と加工」
     福井大学 工学部 生物応用化学科 教授 堀 照夫 氏
14:00〜14:40講演10:「超臨界COによる抽出・分離」−天然物および環境汚染物質への応用ー
     東京都立大学大学院 工学研究科 応用化学専攻 教授 長浜 邦雄 氏
15:00〜15:40講演11:「超臨界水酸化法による有害廃棄物の処理」
     オルガノ(株) 技術生産本部 SCWO部 開発グループ長 鈴木 明 氏
15:45〜16:25講演12:「超臨界ナノプレーティングシステムの開発」
     東京農工大学 学長 宮田 清蔵 氏
16:30〜17:10講演13:「超臨界流体による高分子の高次構造制御」
     東京農工大学 工学部 有機材料化学科 助教授 斎藤 拓 氏
17:10〜17:20閉会の辞

講 演 要 旨 及び 講 師 略 歴
緒方 寛 講師

【演題】「水素エネルギーの現状と展望」
【現職】(財)エネルギー総合工学研究所 WE-NETセンター 主管研究員
【講演要旨】
 燃料電池の実用化の気運が高まっていることを背景に、できるだけ燃料電池と係わる部分に重点を置きなが WE-NETプロジェクトの現状および諸外国の情況を解説する。WE-NET第2期では、長期展望を堅持した上で、短・中期実用化課題に重点を置いて研究開発を進めている。水素エネルギーについては、21世紀中期位までを見通したグランドシナリオを画き、どの時点でどういう技術を世の中に送り出さなければならないかを考える必要があろう。
【略歴】
1981年 東京大学大学工学部化学工学科卒業
1981年 三菱重工業(株)三原製作所入社
1991年 三菱重工業(株)長崎研究所
2000年〜現在 (財)エネルギー総合工学研究所 主管研究員
学会活動 日本機械学会会員
【専門】
流体・伝熱工学、システム工学
天貝 佐登史 講師

【演題】「21世紀はロボットの時代である!」
    ーソニーAIBOの誕生とビジネス化への挑戦ー
【現職】ソニー株式会社 エンターテインメントロボットカンパニー社長
【講演要旨】
 SFやアニメの世界でこれまで描かれてきた『ロボットのいる生活』。それを現実のものとしたのが、ソニーが1999年に世界で初めて発売したエンタテインメントロボット、AIBOだ。これまで存在しえなかったカテゴリーの製品を生み出す過程では、技術的に多くの課題を乗り越えなければならなかったのはもちろん、人間とのインターフェイスや家庭環境に置かれた場合の影響など、様々な要因を一つ一つ検討していく必要があり、大変な困難を強いられた。
こうして生まれたAIBOは、事前の予想を遥かに越える勢いで多くの人々に支持され、あっという間に家庭に広がっていった。そして、それぞれの“飼主”が我々が想像もしなかったようなやり方でAIBOと接することにより、『ロボットのいる生活』を楽しみ始めている。本講演では AIBOビジネスの苦心談を交えながら、現実のものとなり始めたロボットの時代を概観する。
【略歴】
1954年 栃木県生まれ 東京工業大学、同大学院で人工知能を専攻
1979年 ソニー株式会社 入社 テレビビデオ事業本部
1981年〜1985年 アメリカ駐在
1992年〜1997年 サンディエゴにてコンピュータディスプレイ現地事業立ち上げ
1999年〜2000年 ホームネットワークカンパニー戦略企画部長としてトータル戦略を構築
2000年5月 ER(Entertainment Robot)事業室に着任
2000年8月 Entertainment Robot Company設立 プレジデント就任 現在に至る
川原田 洋 講師

【演題】「ダイアモンドナノテクノロジー」
【現職】早稲田大学 理工学部 電子・情報通信学科 教授
【講演要旨】
 ダイヤモンド表面は水素で終わっている(水素終端)か、あるいは酸素原子で終わっている(酸素終端)かのいずれかで、これらの表面は空気中で安定であるが、2つの表面は全く異なった性質を示す。水素終端表面は疎水性で、表面付近が低抵抗の半導体、酸素終端表面は親水性で絶縁体である。2つの領域を原子間顕微鏡を使い20nm間隔で作り分ける技術を確立した。さらに、微小な半導体領域と絶縁体領域を利用して微小なトランジスタ、特に電子を1個づつ移動させる単正孔をダイヤモンドでは初めて動作させた。ダイヤモンド表面の原子制御は、ナノテクノロジーの1つとなったと言える。
また、作り分け技術を10nm以下にして、微小疎水表面あるいは親水性表面を形成し、特定部位に高分子、蛋白質、酵素等を固定できる技術を検討している。酵素等の固定は、特定分子の認識(バイオセンシング)において重要な技術である。ダイヤモンド表面は、生体適合性が高く、ナノテクノロジーとバイオテクノロジーの出会いの場にふさわしいものである。
【略歴】
1978年 早稲田大学理工学部電子通信学科卒業
1980年 早稲田大学理工学研究科修士過程終了
1980年〜1982年 (株)日立製作所 勤務
1983年〜1985年 早稲田大学理工学部 助手
1985年 早稲田大学理工学研究科博士過程終了
1986年 大阪大学工学部 助手
1990年 早稲田大学理工学部 助教授
1995年 同 教授
1995年〜1996年 ドイツ・フンボルト財団 研究員
1998年 科学技術振興財団戦略的基礎研究(CREST)
     「電子・光子機能制御」にて
     「表面吸着原子制御による極微細ダイヤモンドデバイス」研究代表
杉山 尚志 講師

【演題】「バーチャルスペース事業化への道」
【現職】株式会社リアルビジョン 代表取締役社長
【講演要旨】
 地上波デジタル放送環境インフラへの変革が進められている。コンピュータグラフィックスの世界と実写を融合させたノンリニア編集の世界をデモンストレーションでご紹介する。バーチャル事業の基本技術となっている三次元グラフィックスLSIの原理を解説すると共に新規事業化に成功するまでの道のりをご紹介する。弊社で開発したLSI技術がNECのワークステーションや米国E&S社に採用され、車の三次元設計、金型設計、飛行機のコックビットやフライトシミュレーション等の応用に使われている。放送機器、医療機器、ホームサーバーにも大きな市場展開が期待されている.弊社はこの技術を幅広い事業に展開すべく昨年東証マザーズに上場した。
【略歴】
1967年 東京工業大学 理工学部応用物理学科卒業
1967年 日本電気株式会社入社
1980年 東京大学 工学博士号取得
1991年 イノテック株式会社 常務取締役
1995年 北京大学 大学院指導教官
1996年 (株)リアルビジョン設立代表取締役社長 現職
【著書(共著)】
「実用ASIC技術」工業調査会、「半導体デバイスの基礎」オーム社
「VHDL」マグロウヒル、「半導体リソグラフィー」産業図書等
伊丹 由和 講師

【演題】「バーチャルヒューマンを使った効果的身体運動の提供システム」
【現職】ヒューマンコード・ジャパン株式会社 代表取締役社長
     http://www.hcj.co.jp/hcj/hcj_j.htm
【講演要旨】
 身体に障害が起きないようにするための予防に要する費用は、身体に障害を受けた後に必要な治療費に比べ、格段に少ない。本セミナーでは資金的問題、時間的問題、地理的問題等の理由により、運動障害を予防するための適正な運動指導を、専門指導員から直接受けることが出来なかった人々に対して、誰でも効果的な運動の個人指導を受けることが出来るインターネットシステムとそのビジネスモデルを紹介する。
【略歴】
1970年 育英工業高等専門学校デザイン工学部卒業
1971年 トヨタ自動車デザイン部入社
1993年 ヒューマンコード・USA設立
1994年 ヒューマンコード・ジャパン設立
1999年 ヒューマンコード・上海設立
2000年4月 東京農工大学工学研究科電子情報工学大学院に入学
2001年4月 横浜国立大学工学部 客員教授就任
佐古 猛 講師

【演題】「超臨界流体とは?」
【現職】静岡大学 工学部 物質工学科 教授
【講演要旨】
 ダイオキシンをいとも簡単にこわす超臨界水、有害な有機溶媒に代わる溶媒として注目されている超臨界二酸化炭素、21世紀に向けて、超臨界流体は環境、化学、エネルギー、材料、電子、バイオ等、広範な産業分野で用いられようとしている。今回の講演では、超臨界流体の特異な性質と反応および分離溶媒としての適用性、超臨界流体を用いるダイオキシンやPCB等の難分解性有害物質の分解・無害化、PETやFRP等の廃プラスチックのケミカルリサイクル、二酸化炭素やメタン等の難反応性物質の化学原料化、超臨界アルコールを用いる高効率有機合成について、超臨界流体技術の基礎と応用の両面に関する最近の研究を概説する。
【略歴】
1974年3月 名古屋工業大学工業化学科卒業
1976年3月 名古屋工業大学大学院修士課程修了
1976年4月 兵庫県立姫路工業高等学校教諭
1977年4月 通産省工業技術院物質工学工業技術研究所入所
1986年3月 工学博士
1986年9月〜1962年9月 米国カリフォルニア大学バークレー校客員研究員
2000年5月 静岡大学工学部物質工学科教授、現在に至る
2000年1月 つくば奨励賞受賞
【著書】
超臨界流体の最新利用技術(1986年、テクノシステム)
ニューバイオセパレーション(1988年、シーエムシー)
プラスチックリサイクル総合技術(1997年、シーエムシー)
超臨界流体反応法の基礎と展開(1998年、シーエムシー)
ダイオキシン対策と技術開発(1998年、工業技術会)
超臨界流体の環境利用技術(1999年、エヌティーエス)
廃棄物処理・再資源化の新技術(1999年、シーエムシー)
超臨界流体プロセスの実用化(2000年、技術情報協会)
産業リサイクル事典(2000年、産業調査会)
超臨界流体(2001年、アグネ承風社)
【専門】
超臨界流体工学、フロン代替物の熱物性測定
松岡 正邦 講師

【演題】「超臨界流体中での結晶化現象と分離操作への応用」
【現職】東京農工大学 工学部 化学システム工学科 教授
【講演要旨】
 有機化合物の高度分離・精製を目的とする結晶化操作(晶析操作)の基礎として、超臨界状態の二酸化炭素中への溶解度の測定および相関、ならびに結晶化現象の観察を試みた結果を報告すると共に、混合物系の分離の基礎的な考察について述べる。
【略歴】
1973年 東京工業大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)
1973年 東京工業大学工学部化学工学科助手
1973年 東京農工大学工学部化学工学科講師
1975年 同助教授
1987年 教授(改組により、2000(平成12年)から現職)
2001年 東京農工大学副学長
この間
1988年-1989年 UMIST(マンチェスター理工科大学)客員教授
1993年 Delft工科大学客員教授
1994年 UMIST客員教授
【専門】
結晶化工学
【受賞】
1996年 化学工学会研究賞(「晶析操作による有機物の高度分離・精製」)
Associate Editor of Chemical Engineering Journal
分離技術誌 編集委員長
化学工学会関東支部長
【著書】
01) 高度分離技術(最近の化学工学)(分担)、化学工学協会編、丸善(1973)
02) 晶析工学(最近の化学工学)(分担)、化学工学協会編 (1978)
03) 最近の晶析工学とその周辺技術(分担)、化学工学協会編 (1982)
04) 解説化学工学実験(分担)、培風館 (1984)
05) 有機非線形光学材料(分担)、CMC (1985)
06) 解説化学工学演習(分担)、培風館 (1986)
07) ケミカルエンジニアリングのすすめ(分担)、共立出版 (1987)
08) 化学技術者のための超LSI技術入門(分担)、培風館(1989)
09) Advances in Industrial Crystallization, (分担)Butterworth-Heinemann Ltd. (1991)
10) 晶析(最近の化学工学)(分担)、化学工学会編、化学工業社(1991)
11) Introduction to VLSI Process Engineering,(分担)化学工学会編、Chapman & Hall (1993)
12) The Expanding World of Chemical Engineering,(分担)Gordon & Breach (1993)
13) Science and Technology of Crystal Growth,(分担), Kluwer Acad. Pub. (1995)
14) 解説化学工学 改訂版(共著)、培風館 (2001)3月
15) 結晶化工学 (単著)(Creative Chemical Engineering Course)、培風館(2001):予定
16) 結晶成長、(分担)共立出版 (2001) 予定
17) The Expanding World of Chemical Engineering, 2nd. ed.(分担)Gordon & Breach

荻野 賢司 講師

【演題】「超臨界流体を利用した高分子合成」
【現職】東京農工大学大学院 生物システム応用科学研究科 助教授
【講演要旨】
 超臨界二酸化炭素(scCO)を溶媒として用いた高分子合成は、基礎研究の見地からばかりではなく、有機溶媒の使用を極力抑えることができるといった実用面でもたいへん興味深いものである。本セミナーでは、scCOに親和性の大きいフッ素系のモノマーにおいて観察される均一系の溶液重合、スチレンやメタクリル酸メチルといった汎用モノマーにおいて検討されている不均一系重合の沈殿重合、分散重合、乳化重合等について例示しながらそれらの特徴を概説する。その他、多孔性の材料合成や縮合系の高分子合成について紹介する。最後に、近年話題になっている超臨界二酸化炭素で現像可能なフォトレジスト材料についても紹介する。
【略歴】
1986年 東京大学工学部反応化学科 卒業
1986年 東京農工大学 技官
1993年 東京農工大学 助手
1997年 コーネル大学 訪問研究員
2000年 東京農工大学 助教授
【専門】
有機材料化学
堀 照夫 講師

【演題】「超臨界二酸化炭素を用いた繊維の染色と加工」
【現職】福井大学 工学部 生物応用化学科 教授
【講演要旨】
 超臨界二酸化炭素流体を媒体とする繊維の染色・加工は従来の水を用いる方法に比べ、省資源・省エネルギーさらに環境保全などの点で多くのメリットを有するとともに、従来法では不可であった新規加工ができる可能性を有している。本稿ではこの染色・加工のメカニズムを中心に新規機能加工法の提案および実用化に向けた取り組みなどについて紹介する。
【略歴】
1969年 福井大学工学部繊維染料学科卒
1971年  同 大学院工学研究科修士課程繊維染料学専攻修了
1974年 スイス連邦工科大学工業化学科博士課程修了
1975年 福井大学工学部助手(繊維染料学科)
1978年  同 講師
1982年  同 助教授(応用反応化学科)
1995年より現職
【専門分野】
高分子(繊維を含む)加工、生体類似機能膜
【研究テーマ】
超臨界に酸化炭素を用いる染色
機能性色素を用いる酸素・水素生産システム
電子線グラフと重合を用いる繊維改質
【受賞等】
1987年 AATCC(American Association of Textile Chemists and Colorists)の "Paper of the Year" (最優秀論文賞)授賞
1997年 繊維学会賞授賞
1996年より日本学術振興会繊維・高分子機能加工第120委員会副委員長
1998年より繊維学会北陸支部支部長
【主な著書】
繊維便覧(改訂版、分担執筆)、染色辞典(分担執筆)、21世紀の天然・生体高分子材料(分担執筆)
長浜 邦雄 講師

【演題】「超臨界COによる抽出・分離
    ー天然物および環境汚染物質への応用ー」
【現職】東京都立大学大学院 工学研究科 応用化学専攻 教授
【講演要旨】
 COは人類や環境にとても優しく、グリーンで安全かつ自然な物質である。そのため、COを用いる技術は”Green Technology”とよばれ、近年その開発が注目されている。また、超臨界COは液体にも気体にもない特異な溶解力を示すグリーンな溶媒として,この15年にわたって研究・開発が続けられている。講演では、まず超臨界COの天然物とくに食品分野に関する応用,中でも魚油からのEPAやDHAなどの生理活性物質の単離について取り上げる。次に、超臨界COによる汚染土壌中の有害物質の回収・除去による土壌の修復に関する基礎的な研究について、述べる。
【略歴】
1971年 東京都立大学大学院工学研究科 博士課程修了(工学博士)
1971年 東京都立大学工学部工業化学科 助手
1975年 同 講師
1983年 同 助教授
1986年 同 教授
1998年 同大学大学院工学研究科 教授(改組)
【専門】
化学工学,分離工学、とくに
1.超臨界CO2の食品から環境までの広い分野の応用
2.省エネルギー分離プロセス(蒸留、膜分離,抽出)の開発
3.環境調和を目指した酵素工学
4.気液平衡を中心とする化学工学物性
鈴木 明 講師

【演題】「超臨界水酸化法による有害廃棄物の処理」
【現職】オルガノ(株) 技術生産本部 SCWO部 開発グループ長
【講演要旨】
 臨界点(374℃・22MPa)を越えた水、超臨界水の持つ強い反応溶媒特性を利用した超臨界水酸化技術の開発背景から技術原理及びブレークスルーポイントを概説する。また、代表的な適用例として、PCB処理及び下水汚泥処理を取り上げ、その分解特性を実験結果に基づいて報告する。さらに、超臨界水酸化の実用第1号機である半導体廃液処理の概要を合わせて紹介する。
【略歴】
1976年 東京工業大学工学部化学工学科 卒業
1978年 東京工業大学大学院理工学研究科化学工学専攻 修了
1978年 オルガノ株式会社入社
1990年 工学博士(東京工業大学)
【受賞歴】
1990年 下水道協会誌論文賞
1993年 環境賞
1994年 つくば賞
1999年 優秀環境装置 通産大臣賞(日本産業機械工業会)
【研究分野】超臨界水・亜臨界水利用技術
【主な著書】
廃棄物処理・再資源化技術ハンドブック(建設産業調査会、共著)
超臨界流体反応法の基礎と展開(シーエムシー、共著)
宮田 清蔵 講師

【演題】「超臨界ナノプレーティングシステムの開発」
【現職】東京農工大学 学長
【講演要旨】
 電気めっき法は技術として確立されて久しく、現在も工業的に広く用いられている。それにも関わらず、有害な廃液の発生とその 処理にかかる膨大な費用等依然として問題は多く残されている。そこで我々は超臨界二酸化炭素のもつ油脂やタンパク質に対する洗浄効果、界面活性剤を用いることによる水/超臨界二酸化炭素の乳濁効果、ガスを流すことによる乾燥効果を利用した「超臨界ナノプレイティングシステム」の開発を行った。これは従来の工程数を大幅に削減するとともに、めっき表面を高品位化し、めっき液を1/5以下に減少させ、廃液を出さない画期的なシステムである。この新規システムに関して詳細に講演する。
【略歴】
1969年 東京工業大学 大学院 博士課程修了
1969年 東京農工大学 講師
1970年 東京農工大学 助教授
1982年 カルフォルニア工科大学 客員教授
1984年 ベル研究所 客員研究員
1985年 高分子学会賞受賞
1995年 東京農工大学 大学院 教授 生物システム応用科学研究科 科長
1994年〜1996年 高分子学会副会長
1997年〜1998年 繊維学会副会長
1999年〜現在  繊維学会会長
1995年〜1998年 文部省重点領域研究「有機非線形光学材料」研究代表
2001年5月 東京農工大学 学長
【専門】「有機及び高分子材料の電気光学物性」
斎藤 拓 講師

【演題】 「超臨界流体による高分子の高次構造制御」
【現職】東京農工大学 工学部 有機材料化学科 助教授
【講演要旨】
 高分子に超臨界流体を含浸させることで、高分子の高次構造を多様に制御できる。高分子を超臨界流体下で結晶化させると、厚さ数nmのラメラ晶が長さ数μmにわたって規則正しく平行に配列した伸び切り結晶構造が形成される。それは高分子鎖が超臨界流体下で剛直な溶融構造を有していることによる。また、高分子に超臨界流体を含浸後に急冷・急速減圧させることで、連通多孔構造が形成される。それは高分子と超臨界流体とのスピノーダル分解が凍結されたことによる。これら超臨界流体を利用した高次構造制御により、高強度・高融点材料の創製や有機溶媒を必要としない機能性多孔材料の創製が期待される。
【略歴】
1985年 東京工業大学工学部有機材料工学科卒業
1987年 東京工業大学有機材料工学専攻修士課程修了
1987年 東京工業大学有機材料工学専攻博士課程中退
1987年 東京工業大学有機材料工学科助手
(1991―1993 ドイツ・フライブルク大学物理学部にてフンボルト奨学研究員)
1999年 東京農工大学工学部有機材料化学科助教授
【専門分野】
高分子物性(結晶高次構造、結晶成長速度論、高分子ガラス、分子運動、光学物性、ポリマーブレンド、多孔構造)

最終更新 2001年10月11日

新規事業研究会
E-mail sinjiken@jk9.so-net.ne.jp